家庭教師コーソー新潟支店の村上です。
今日は、皆さんにクイズをして頂きたいと思います。
数学に必要な流れに沿って
「問題」→「整理」→「考察」
→「発想」→「答え」
としておりますので、安心して取り組んで下さいね!
【問題】
「AからDの、4人全員が橋を渡り切る時。次の条件すべてに当てはまる渡り方を答えなさい。」
[条件]
・暗闇であり、懐中電灯がなければ橋を渡れない。
・懐中電灯の寿命は17分。
・3人以上が同時に渡ると橋は崩れる。
・4人それぞれが橋を渡るのに必要な時間は
「A→1分」「B→2分」「C→5分」「D→10分」
さて、一度納得の行くところまで、考えてみて下さい。
(……)
どうですか?
それでは一緒に辿ってみましょう。
【整理】
まずは状況を見直しましょう。
一度に渡れるのは2人まで。
懐中電灯をスタート地点に戻したりしながら、
能力の違う4人が17分で渡り切る、ということですね。
【考察】
◎懐中電灯をスタート位置に戻す人間を、誰にするのか。
仮に「1分で渡れるAの能力」に頼って振り回す場合。
・Bを連れると2分かかり、戻りで1分。
・Cを送って5分、戻りで1分。
・Dと一緒にゴールで10分。
このようにAでもオーバーしますので、
当然、B・C・D誰を戻り役にしても間に合いません。
つまり、「懐中電灯を繰り返し運ぶ役」はいないことが分かりました。
では、時間短縮のためにはどのような動き必要でしょうか。
【発想】
1.足を引っ張るのはC・D!
この2人を同時に渡らせることは必須です。
大きな短縮が可能になります。
2.では、C・Dを動かすタイミングはいつ?
C・Dが先についたとして、どちらかがA・Bに懐中電灯を渡すために戻らなければいけません。
どちらも5分以上の時間を要するC・Dは
行ったり来たりさせない方が賢明ですので、
はじめに渡る2人はA・Bと決定。
3.三往復する者はいない。
上記【考察】にある通り、誰かが1人行動をする(つまり3人を順に連れていく)ことは出来ない。
よって、「二往復する者が2人」という説を考える。
さて、いよいよ答えです。
【回答】
発想をまとめて、17分で全員が渡りきる流れを記載します。
まず、はじめにA・Bが同時に渡ります。(2分)
続いて、Aが懐中電灯を渡しに行きます。(1分)
C・Dが同時に、
Aから受け取った懐中電灯を手に橋を渡ります。(10分)
重要!☆Aは残ります。
Bが、到着したC・Dより受け取った懐中電灯を持ってAを迎えに行きます。(2分)
A・Bが同時に橋を渡ります。(2分)
いかがでしたか?
回答を見ると、こんなにもシンプルな問題なんです。
ただ、
⚫︎Aをどう活用しよう。
⚫︎問題文章に隠された文章はないか。
など様々なことが頭をよぎれば、必要な視点が見失ってしまうものですね。
中学校の数学が苦手な皆さんはテスト中、
まさに「考えるべきレールからズレていく」状態に陥りやすいと思います。
「広い考え方が出来る余裕」はもちろんですので、
さまざまな問題を経験していくことは大切ですね。
また、当然ながら丁寧に回答段階を書き出していくこと。
これについても慣れて行く必要があります。
もしお子様が「分からない」と悩んでいる時、
頭ごなしに「なんで分からないの!」という返しは厳禁。
難しい問題でも分かる楽しさを教えてあげること。
私たちも大切にしていきます。